本展は、2010年3月から翌年の1月までパリ市立アル・サン・ピエール美術館で開催され、12万人もの来場者を魅了した展覧会「ART BRUT JAPONAIS」の巡回展です。障害、福祉、アートそれぞれの可能性と課題を内包している「アール・ブリュット」の展覧会の開催は、美術館にとっても、社会におけるアートの多様な力について再考するきっかけとなりました。市民の皆さんにも、作家個人の独自性と創造の原点をご堪能いただく機会になることでしょう。作家数63名、総点数600点を超える作品の数々をご紹介します。
*「アール・ブリュット」とは…フランスの画家ジャン・デュビュッフェが提唱した概念で、直訳すると「生(き)の芸術」という意味です。正規の美術教育を受けていない人々が制作した作品が原義とされていますが、その中には、障害を持つ人が心の内を表現したものも多く含まれます。
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