「日本ヌード美術史〜春画からアラーキーまで」と題して神戸大学大学院准教授宮下規久朗氏による講演会が開催されました。
イタリアバロック美術から刺青、ヌードまで幅広い研究で知られる宮下氏。「ヌード」という言葉の特殊性(クラークもいうように「nude」と「naked」は違うのです!)から始まり、西洋の裸体観と東洋や日本の裸体観の相違を解きあかしていきます。春画をはじめ刺青、写真にまで及ぶ日本の身体表現、身体観の分析はとても面白くわくわくしました。荒木経惟作品のなかには、浮世絵的、春画的ともいえる日本的な裸体表現の特徴があるとのこと。そして、そこには写真家の生活やプライバシーも入り込んでいるなど、荒木作品の私写真性についてのお話もありました。
ユーモアも交えたお話に、多くの人が聞き入っていました。

| 荒木経惟展 | 06:03 PM | comments (x) | trackback (x) |