当日は平日にもかかわらず、満員御礼の大盛況ぶりとなりました。
劇中には、観客も葉っぱとなって一緒に踊る場面があり、公演前に土器屋さんが満員御礼の観客に向けて「隣の方をなぐらないように」とコメントすると、会場はどっと笑いに包まれました。

音楽劇として上演されたのは、熊本市出身の絵本作家、葉祥明さん原作の「リトル・ツリー」。森に生まれた幼い木「リトル・ツリー」が、山火事に遭いながらも、森のみんなと支え合いながら成長する姿を描いた物語。「私は私になる」という難しいテーマながら、ピアノやヴァイオリン、ドラム、パーカッションなどの生演奏の楽しみも加わり、世代を超えて楽しんで頂けたようでした。



「震災によって心に傷を負った子供たちを、歌と踊りで支えることができないか」と、ミュージカル俳優として活躍中の土器屋利行を中心に立ち上げられたこのプロジェクトは、多くの方からのご協力により、益城町飯野小学校・御幸小学校などをはじめとして熊本市内の小学校を中心に約一週間8か所で巡回公演されました。
傷つきながらも多くの仲間に支えられ前を向く「リトル・ツリー」の物語にふさわしいプロジェクトとなったようでした。

『リトル・ツリー』
【原作】葉祥明 【演出】白峰優梨子 【作 詞】シーラ 【脚 本】中川千英子 【作曲・ピアノ】吉田佐由子 【バイオリン】千葉裕之 【パーカッション】赤羽拓真 【キャスト】青木さおり・川井佐知子・土器屋利行・早川久美子・溝渕俊介(50音順)
《企画・運営》Little Tree くまもと製作委員会 《協力》北鎌倉葉祥明美術館

| その他 | 03:00 PM | comments (x) | trackback (x) |

シリーズ第709回

「トップ・ハット」1935年/アメリカ映画/99分

※2回目の上映は、17:00〜@ホームギャラリーです

| 月曜ロードショー | 02:00 PM | comments (x) | trackback (x) |

コレクション展出品作家の稲原豊命さんと田中栄一さんに「写真とは何か?」というテーマでお話しいただきました。



お二人が写真の道に進むきっかけ、今回の展覧会に出ている作品はどのような背景があって撮られたものなのか、熊本地震の発生からもうすぐ1年を迎えるにあたって思うこと、お互いの作品について語る……など、盛りだくさんな内容となりました。

元々は画家志望だったという田中さんのエピソードには会場中から驚きの声が。絵画とは違う写真の良さに惹かれ、さらには「これを撮りたい!」と強く思うような被写体(風景)との出会いがあったのだそうです。

印象的だったのは「今、写真にはデジタルとフィルムと大きく分けて2種類のものがあるけれど、それをどう使い分けているのか」という質問に対して「今、デジタル写真が普及してみんなが簡単に写真を撮ることができるようになったけれど、やはりじっくりと時間をかけて撮るフィルム写真の良さにはかなわない」とおっしゃっていた稲原さんの姿です。
長く第一線で活躍されている写真家の、写真に対する大きな愛を感じました。

| CAMKコレクションvol.5 くまもとのお宝展 | 02:00 PM | comments (x) | trackback (x) |

今をときめく、音楽プロデューサー・ベーシストの亀田誠治さんと司会者に今野多九郎さんをお招きしたイベントが開催されました。
タイトルは「特別授業 亀田誠治さんになんでも聞いてみよう!」。事前に募集した質問の中から、時間いっぱいまで亀田さんがお答えして下さいました。

質問は、日々の生活、音楽のこと、人生相談、素朴な疑問など様々に、
「今年受験生だがやる気がでない」「失敗したときの気持ちの切り替え方は?」「ツイッターで亀田さんが「笑福」と毎朝つぶやくのはなぜか?」など、たくさん寄せられました。
「自分を好きになるには、好きな物で周りをかためること」「笑いが笑いを連鎖す
る」などのお答えと、亀田さんの現在や過去のエピソードを交えて語られました。


そして、途中からは音楽に関する質問へ。「リズムを保つには?」「ベースがかっこいい曲を教えて下さい」という質問には、亀田さんがベースを持って練習方法やフレーズを演奏して下さいました。「音楽は調和するために生まれてきている」という印象的な言葉と、日々の生活にもつながっていくようなお話が伺え、お客様も聞き入っておられました。

 
最後は、復興支援についての質問に、亀田さんの優しさや思いやりの気持ちが伝わる心に響くお話をお聞かせ下さいました。
会の終わりでは、熊本市長よりお礼の言葉が贈られ、たくさんの拍手の中、イベントが終了しました。

 

| ホームギャラリー | 06:00 PM | comments (x) | trackback (x) |

G vol.115 3.11→4.14-16 アート・建築・デザインでつながる東北⇔熊本展の関連イベントとして、紹介しているプロジェクトの実践者によるトークを開催しました。
PPS4より田中智之さん(建築家/熊本大学工学部准教授)、ハートマーク・ビューイングより日比野克彦さん(アーティスト/東京藝術大学教授)、宮城熊本伝えるアートプロジェクトより村上タカシさん(アーティスト/宮城教育大学准教授)をお招きして、それぞれのプロジェクトについてお話を伺いました。



田中さんは、熊本地震後にPPS4を活用した支援の中心となるよう依頼を受け、研究室の学生たちとともに尽力されてきました。PPS4で使った紙管の再利用など、熊本で生まれたアイデアもご紹介いただきました。KASEI プロジェクトでは、熊本の仮設住宅のパートナーとして、環境の整備やコミュニティづくりの支援を始めているとのことで、注目すべき熊本の仮設住宅の今後もお話いただきました。
ハートマーク・ビューイングでの、ハートマーク柄のマグネットを被災地に届ける、というアイデアは、日比野さんの「自分で行くのではなくて思いを届けるにはどうしたらいいか」という考えから生まれたとのことでした。展示会場のハートマークを眺めていると、この日比野さんの考えとアイデアがばっちり合っていることが実感できます。
村上さんは、宮城在住の八代出身ということもあり、熊本地震後いち早く支援ため足を運んだだけではなく、宮城でも継続していた「おしるこカフェ」を熊本でも始めるなど、ゆるやかなつながりを生むプロジェクトを継続させています。



どのプロジェクトも、東北や熊本の地震を経て、人に寄り添って実践を重ねてきたプロジェクトだからこその展開が見られました。東北の経験がつながり熊本が勇気づけられたように、熊本での経験も「未来の被災地」を勇気づけるのだと気付かされるトークとなりました。

| G3/井手記念室 | 06:00 PM | comments (x) | trackback (x) |
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