「STANCE or DISTANCE?」展 レクチャーカレッジ
「STANCE or DISTANCE? わたしと世界をつなぐ“距離”」展を企画した学芸員の芦田彩葵
が、本展の企画意図、展示構成や出品作品についてお話しました。 本展のテーマは、ずばり「距離」。 人は自身のことを考えたり、他者と向き合ったり、社会の問題や世界の出来事について考える時に、そこには、かならず対象と自身とをつなぐ距離があります。 インターネットの普及、東西の冷戦構造が崩れ、この30年の間に物理的、心理的、感覚的、社会的距離は大きな変化を迎えました。 この距離の感じ方や取り方は、科学技術の発展やライフスタイルの変化、育ってきた環境、歴史的背景や既存の制度によって変容していきます。 そう考えた時に、この「距離(Distance)」とは、現代社会の時代感覚を強く反映したものといえるのではないでしょうか。 本展では、自己、他者、世界、自然/環境との「距離」に焦点をあて、ロボット、インタクラティブ・メディア作品、彫刻、絵画、写真、映像など60点の作品を紹介しています。 日本初公開となる大阪大学石黒浩研究室開発のアンドロイド、渡邊淳司+安藤英由樹、藤井直敬らによる新作の体験型メディア作品、国内美術館では初展示となるミカ・ロッテンバーグやリー・ブラザーズの映像インスタレーション、阿蘇でのリサーチを重ね制作された林智子のインスタレーション、藤田桃子の巨大日本画をはじめ、出品作品の解説を交えながら、展示構成、出品作品の展示意図について語られました。 ![]() これら多様な作品を通して、人やもの、世界と向き合う「姿勢(Stance)」を見つめ直し、新しい関係性を築くきっかけが生まれて欲しいとレクチャーを締めくくりました。
| STANCE or DISTANCE?展 | 06:12 PM | comments (x) | trackback (x) |
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