本日は、「水戸岡鋭治からのプレゼント」展覧会企画担当学芸員の芦田彩葵が、水戸岡さんのこれまでの活動をご紹介した後、本展の企画意図、展示構成や、水戸岡さんが本展のために描き下ろした新作シリーズ、10月に運行予定の新市電「COCORO」のプロジェクト等についてお話いたしました。

イラストレーター、デザイナー、設計プランナー、プロデューサーと水戸岡さんの活動は多岐にわたりますが、それらに共通するのはプロダクトのデザインに完結するものではなく、利用者の意識、暮らし、自然や環境までをも含めた総合的観点からデザインされているということです。
斬新な発想で、地域性、公共性を大切に、モノだけでなく、コトまでをもデザインする先駆者として当館は水戸岡さんに注目してきました。

また、水戸岡さんと熊本の関わりは長く、1980年の熊本県立劇場の建築コンペに出された前川國男設計の完成予想図は水戸岡さんが描いていますし、1991年の熊本駅のリニューアルデザインは水戸岡さんがされています。イメージは甲子園球場ということをご存知でしたか?
鉄道関連では、JR九州新幹線つばめ、ななつ星in九州、あそぼーい!、A列車で行こう、人吉SL、おれんじ食堂などが走っています。

展覧会をご覧いただいた後、実際に水戸岡さんのデザインを実見しながら、これらのデザインが街や、人々の気持ち、意識に対して、どのような効果をもたらしているのか、デザインがもつ力や可能性について思いをめぐらせていただければ嬉しいです。

ご清聴いただき、ありがとうございました

| 水戸岡鋭治展 | 05:42 PM | comments (x) | trackback (x) |