林智子さん2度目の来熊
10月10日より開催する「Stance or Distance? 私と世界をつなぐ距離」展。
出品作家のひとり、林智子さんが新作制作のため、2度目の熊本訪問をされました。熊本出身の祖父の足跡をたどった前回の熊本訪問を経て、構想が固まった今回は、インスタレーション制作のための具体的なリサーチと、当館会場の下見を兼ねた訪問となりました。 前回に引き続き南阿蘇にある「京都大学火山研究センター」を訪問。20世紀初頭に開発され、林さんの祖父も使用した貴重なウィーヘルト地震計測機を動かしてもらい、阿蘇の大地が生み出すエネルギーの震動を計測します。なんとこの計測、地震計の記録紙から手作りです。リング状にしてから煤付をしました。 ![]() その後、ラジオの部品を提供する「ハムズオフィス」を訪問。祖父の日記に登場する「鉱石ラジオ」について調べてみると、今では入手困難となった部品を熊本のラジオ屋さんが扱っていることが分かり、部品や技術について、店主の松浦さんにお話しを伺います。「鉱物ラジオ」とは、鉱物を使ってラジオ電波を受信する装置で、今回松浦さんのご厚意でお借りすることができました。おじいさまは、手作りの鉱石ラジオを空にかざしながら、どのように世界とつながっていたのでしょうか。 美術館では実際の展示スペースを視察し、インスタレーションの展示プランをシュミレーションします。 ![]() ![]() 林智子《Distance》2009年、ミクストメディア 《Mutsugoto》などの体験型インスタレーション作品に代表されるように、恋人との関係性について作品を発表されてきた林さんですが、「家族」との関係性、距離をテーマにして新作も着々と完成に向かっています。
| STANCE or DISTANCE?展 | 02:00 PM | comments (x) | trackback (x) |
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