11月22・23日2日間にわたってSTANCE or DISTANCE展出品作家の林智子さんによるワークショップ「涙の記憶:思い出のジュエリー」を開催しました。(22日5〜12歳まで、23日12歳以上が対象)

まずは、展覧会場で林さんから、遠距離の2人が共有した触感の記憶を呼び起こす《Mtsugoto》など、自身の作品について語っていただき、林さんの記憶や五感への興味について共有しました。
(1日目の様子)
(2日目の様子)

次に、キッズファクトリーへ移動し、みんなで林さんの作品《Tear Mirror》についてスライドを見ながらジュエリーのイメージを沸かせました。
《Tear Mirror》は世界中の人へ手紙を出して涙のエピソードとその人の涙を集め、それぞれのエピソードに合わせてつくったジュエリーのなかに涙を閉じ込めた作品。テクノロジーが数値で捉える感情に対して、「感情はもっと複雑では?」と疑問をもっていた林さん。もともと持っていた食や五感への興味や、食べることで感情の整理もできるのではないか、という思いから、砂糖と寒天でできた「琥珀菓子」に似たかたちを思いついたといいます。
今回は、涙は入れませんが、このジュエリーづくりに挑戦です。

まずはワークシートにそれぞれの涙のエピソードを書きこんでいきます。
みなさん真剣そのもので、集中して書き進めます。
そのときの気持ちを色で表すとしたら?という質問には対しては色を塗って表現しながら、イメージを膨らませていきます。
(1日目の様子)

1日目の子ども向けのワークショップでは、どんな時に涙が出たのか、という質問に、「怒られた時」と答え、それを誰に伝えたいかという質問に「お母さん」と素直に答える子どもたち。林さんも子どもたちの様子に「可愛い可愛い」と喜ばれていました。また、中には「自分」に涙が出たことを伝えたいと答える、哲学的な子もいました。
2日目の大人向けのワークショップのエピソードには、思わず職員もほろりとくるエピソードも披露していただきました。

(2日目の様子)

いよいよ、温めると変形する樹脂をつかって型づくりです。柔らかくなった樹脂を丸めて、ジュエリーを押し付け、冷えたら取り外します。
そこに、温めた寒天に色水を少しずつ加えたものを流し込み、冷やして固めます。
型をひっくり返して取り出すと、きらきらしたジュエリーが完成です。
つやつやしたその姿に、あちこちで「きれいー!」と歓声が上がっていました。



参加者のみなさんも手を動かしているうちに「まるい形をつくりたい!」「紙の上に垂らしてみたらどうだろう?」など、それぞれの発想が生まれてきました。



それぞれの色と形で、それぞれの思いが表現された思い出のジュエリーが完成しました!

| STANCE or DISTANCE?展 | 02:00 PM | comments (x) | trackback (x) |