2009,05,23, Saturday | author :
CAMKのくま

はや第5回を迎えた連続講演会の講師は、北九州市立大学准教授の宮本大人さんでした。
宮本さんは戦前・戦中のマンガにおける表現を再検証しつつ、現代のマンガへと脈々とつながる系譜を研究する一方で、現代のマンガ家とのインタビューなどを通して、その活動や思想などをひろく紹介しつつ、明確に言語化するという活動をされているマンガ研究者です。
今回の講演内容も、その宮本さんの広い視野を感じさせるもので、時代劇マンガの歴史を紐解き、その変化と時代との関わりなどを紹介しつつ、井上さんの『バガボンド』へとどのようにつながっていくのかというのが大きな論の流れでした。
『赤胴鈴之助』、『忍者武芸帳』との『バガボンド』の近さと遠さについての考察は大変興味深いものでありました。割と難しいことを話されているのですが、時々会場を爆笑させる発言がはさみこまれるので、ぐんぐんお話に引きつけられていく楽しみもありました。
また、後半は『バガボンド』での身体描写とその表現にふれ、宮本さんみずから木刀をふりつつ(剣道有段者!なのです)、井上さんが巻を重ねるごとに、身体の動きの描写をより古武術的に理にかなった表現へ変化させていったかについて論じました。
講演者みずから木刀をふるというのは、当館開館してよりこのかた初めてのことで、「うーん、さすが井上展」と深く感銘を受けました。
講演会全内容は、現在準備中の報告書にすべて載録される予定です。お楽しみに。
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井上雄彦展 |
08:42 PM | comments (x) | trackback (x) |