シリーズ第645回

「ボリジョイ・バレエ スパルタクス」1976年/ソ連映画/93分

СПАРТАК(1976/Soviet Union/93min)

| 月曜ロードショー | 02:00 PM | comments (x) | trackback (x) |

STANCE or DISTANCE展関連作家の渡邊淳司さんによるワークショップ「自分の顔を探せ!―鏡が映す顔、心が映す顔―」を開催しました。
このワークショップでは、自分の顔のカードを使って、記憶の面白さに迫りました。


先生は渡邊さんと心理学の専門家の上田さんです。
記憶について考えるために、まずは簡単なゲームをしました。
「言葉を15コ覚える」という問題が出されます。次に、簡単な計算をいくつかみんなでやってみて、ちょっと忘れてきた?というころに答え合わせ。言葉を読み上げるとき、さっき入ってた!と思ったら手を挙げていきます。
ある言葉は入っていなかったのですが、何割かの人が手を挙げました。
先生によると「記憶は見たものすべてを覚えているわけではない」とのこと。他と似た、その言葉があったように思えたのは、「つくられる」記憶があるからだとお話がありました。

ここで上田先生に交替し、バートレットの一つの絵を複数の人がリレーして描いていく実験を例に挙げて記憶の曖昧さについて話をした後、「渡邊先生の顔を当ててみましょう」ということになりました。
そういえば、いつの間にか渡邊先生は姿を消しています。
思い出しながら、先生の顔のそれぞれちょっとずつ変えられたカードを順番に見ていき、ワークシートに○×△で自分の予想を描きこんでいきます。
10枚のカードを見ていくうちに、「違いがわからなくなってきた!」と悩む声があがります。
「人の顔を見るとき輪郭までよく見てないんだな」と自分が人の顔を見るときの癖に気が付く場面もありました。


次も同じように、グループのうちの一人が仮面をかぶって、同じグループのメンバーが当ててみます。
初めて会った人も、友達や親子といった親しい間柄でも「うーん」と悩んでしまいます。
グループによっては「目の違いはちょっとでもわかる」という点で共通していたり、鼻の高さの違いは気づきにくいと話す人もいました。

最後には自分の顔写真でやってみます。
「これしかないでしょ」とばっちり当てる人もいたり、
「同じグループの人は全部当てれたのに自分だけわからなかった!」という方も。
「自分の理想の顔をカードにして配っていれば、それでイメージがつくれるね」というアイデアも飛び出しました。


この日3回のワークショップで参加してくださった方は、約35名。
小さなお子さんから、年配の方まで幅広く、ゲーム感覚で記憶の面白さに触れて楽しんでいただきました!

| STANCE or DISTANCE?展 | 11:00 AM | comments (x) | trackback (x) |
  次の記事