大竹伸朗 ビル景 1978-2019

大竹伸朗 ビル景 1978ー2019

2019.4.13()〜 2019.6.16(

 大竹伸朗は1980年代初めにデビュー以降、絵画を中心に、印刷、音、写真や映像などの多彩な表現を展開し、その活動は現代美術の世界だけでなく、文学やデザインなど、幅広いジャンルに影響を与えてきました。その中で、本展では、1970年代から現在までの約40年間にわたり、大竹が制作し続けてきた「ビル景」シリーズに焦点をあてます。

 「ビル景」とは、現実の風景をそのまま描いたものではなく、大竹の中に記憶された香港やロンドン、東京といった様々な都市の湿度や、熱、騒音、匂いなどがランダムにミックスされ、「ビル」という形を伴って描き出される仮想の風景です。

 今回、多数の未発表作品から最新作まで800点以上を調査し、ビルシリーズ全作品集の発行とあわせて、可能な限り展示することで、「ビル景」シリーズの全貌を明らかにします。

 デジタル技術全盛の現代において、一人のアーティストが数十年に渡り、自らの手で絵を描き、作り続けることの意味とは何か。本展を通じて、それを感じていただければ幸いです。

大竹伸朗(おおたけしんろう)

大竹伸朗
© Shinro Ohtake, Photo by Shoko

1955年、東京生まれ。1980年代初頭より国内外で作品発表を開始。
2006年初回顧展「大竹伸朗 全景1955-2006」(東京都現代美術館)以降、東京、香川、ソウル、ロンドン、シンガポール等で個展。光州ビエンナーレ(韓国)、ドクメンタ(13)(ドイツ)、ヴェネチア・ビエンナーレ(イタリア)、横浜トリエンナーレ、瀬戸内国際芸術祭はじめ国内外の企画展に参加。主なパブリックワークとして「シップヤード・ワークスシリーズ」「はいしゃ<舌上夢/ボッコン覗>」「直島銭湯 I❤︎湯」(直島,香川)、「女根/めこん」(女木島,香川)、「針工場」(豊島,直島)、「北の空に浮かぶカタチ」札幌市生涯学習センター、「種景」(伊方町)。エッセイ集『見えない音、聞こえない絵』『ビ』(共に新潮社)、絵本『ジャリおじさん』(福音館書店)等。最新作は2018年11月刊行『ナニカトナニカ』(新潮社)。エッセイ「見えない音、聴こえない絵」は、月刊文芸誌「新潮」に現在も連載中。2014年芸術選奨文部科学大臣賞受賞。

主な出品作品

  • ≪放棄地帯≫2019年
  • ≪白壁のビル2≫2017年
  • ≪浮遊するビルの大きな肖像≫2002年
    広島市現代美術館蔵
  • ≪車窓≫2000-2001年
    高松市美術館蔵
  • ≪Bldg.≫1984年
  • ≪Tokyo V≫1984年

© Shinro Ohtake, Courtesy of Take Ninagawa, Tokyo, Photo by Kei Okano

展覧会情報

展覧会期:

2019年4月13日(土)~ 6月16日(日)

会場:

熊本市現代美術館 ギャラリーⅠ・Ⅱ

開館時間:

10:00~20:00(展覧会入場は19:30まで)

休館日:

火曜日(ただし4/30は開館)

観覧料:

前売 当日 団体
(20名以上)
一般 800円 1,000円 800円
シニア
(65歳以上)
600円 800円 600円
学生
(高校生以上)
400円 500円 400円
中学生以下 無料

※前売券は4月12日まで当館にて販売
※団体料金は下記をご提示の方にも適用
各種障害者手帳(身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳、被爆者健康手帳等。付き添いの方1名も適用)、電車・バス1日乗車券等、JAF会員証、緑のじゅうたんサポーター証
※美術館友の会証をご提示の方無料(1展覧会につき1回限り)

主催:

熊本市現代美術館[熊本市、公益財団法人熊本市美術文化振興財団]、読売新聞社、美術館連絡協議会、KKTくまもと県民テレビ

協賛:

ライオン、大日本印刷、損保ジャパン日本興亜

後援:

熊本県、熊本県教育委員会、熊本市教育委員会、熊本県文化協会、熊本県美術家連盟、J:COM、熊本国際観光コンベンション協会、エフエム熊本、FM791

協力:

Take Ninagawa、HeHe

助成:

芸術文化振興基金