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美術館の日常のあれこれをお伝えします。

逢坂恵理子×日比野克彦「これからの美術館」

2023.10.07 ,

国立新美術館の逢坂恵理子館長と、当館の日比野館長によるトークをおこないました。

市立の美術館の学芸員から、民間の美術館、国立の美術館の館長と、さまざまな立場で美術館に関わってこられた逢坂館長の活動を軸に、アーティストとしてその活動に関わってきた日比野館長の視点も交えながら、社会と美術館の変遷をたどりました。

また、逢坂館長からは、2022年にICOM(国際博物館会議)で採択された新しい博物館(美術館も含む)の定義が紹介されました。博物館は「包摂的であって、多様性と持続可能性を育む」場であること、「倫理的かつ専門性をもったコミュニケーション」や「コミュニティの参加」とともに活動することなどが定義されていて、美術館に求められる役割が多様化していること、しかしながらこれらを実現するには日本の美術館は海外に比べて圧倒的にスタッフの数が少ないという課題も話していただきました。

逢坂館長の、美術には正しい答えがないからこそ、いろいろな人の人生に寄り添うことができる。だからこそ美術館の奥深くまで入ってきてほしいという美術や美術館に対する深い愛情と、日比野館長の、行政や企業、市民など美術館の外の人たちを巻き込みながらアートを社会に浸透させていこうという熱意が交錯し、社会課題が複雑化する現代において、これからの美術館が担うべき役割について、更に考えを深めて いきたいと思いました。

*このトークはYoutubeで配信しています。

ぜひご覧ください。

【参加人数36人】

 

 

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