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美術館の日常のあれこれをお伝えします。

遠距離現在 Universal / Remote
[ワークショップ]見えないを埋める②

2023.11.11 , ,

「遠距離現在 Universal / Remote」関連イベント「見えないを埋める」2回目のワークショップでは、小学生と大人の方3人がワークショップに参加してみることになりました。

一番最初に取り組んだ木浦奈津子さんの塗り絵では、参加者の方はそれぞれ自然をイメージしたものの、ちょっとした違いが。
ある方は、すでに塗られた部分のグラデーションに着目して、光と影のコントラストをつけながら、森と川という境目の場所を描きました。別の方は、同じ自然の中でも、もっと森の奥の方。気になる中央の丸い形は青に塗られ、自然の鉱石のような輝きを見出していました。

ティナ・エングホフの写真作品《心当たりあるご親族へ――男性、1954年生まれ、自宅にて死去、2003年2月14日発見》について文章を補足するシートでは、ある大人の方はすでに書かれている「1954年生まれ」「2003年2月14日発見」という生没年の情報から年齢や職業に着目。唯一写真に写る家具のタンスから、孤独なピアニストの人生を想像してその人の人生が綴られ、経験の豊かさが反映されました。

その後、会場で実際の作品を鑑賞。木浦さんの作品が想像していたイメージと印象が違って驚いたり、セリフを埋めたジェミンの映像作品は実際はほとんど言葉はなく空白のままだった、ということについて改めて考えたり、様々な空白を自分で想像して満たすワークショップになりました。

【参加人数4人】

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