「LOVE ファッション―私を着がえるとき」初日は、出品作家・原田裕規さんによるトークを開催しました。
自己紹介からはじまり、本展に出品している「シャドーイング」シリーズについて紹介。
「シャドーイング」は、ハワイの日系移民の方々とのコラボレーションによる映像作品で、原田さんの出身地でもある山口にある日本ハワイ移民資料館で初めて展示された作品です。山口・広島にゆかりのある原田さんですが、その二県に加え、熊本もその次にハワイへ渡った官約移民が多かった時代があったそうです。
続いて、制作のきっかけにもなったハワイ・ラハイナへの旅について話がありました。
クリスチャン・ラッセンに関するリサーチをきっかけに、ラッセンの故郷であるハワイのラハイナを訪れた原田さん。遠くに来たつもりが、山口や広島といったよく知る地名が書かれた墓を目にして、戻ってきた感覚がしたそうです。この体験が「シャドーイング」シリーズの制作へとつながったそうです。
「LOVEファッション」のテーマの一つでもあるアイデンティティ。「私とは何か」という問いを、原田さんの作品や制作、旅を通じ、思い巡らす機会となりました。
【参加人数17人】