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美術館の日常のあれこれをお伝えします。

「バブルラップ」展 日比野克彦 公開制作「DEPARTMENT STREET PAINTING」

2018.12.16 , ,

12月16日に「バブルラップ」展の関連イベントとして、本展出品作家の日比野克彦さんによるライブペイントが行われました!
日比野さんは80年代に大学生でデビューを果たし、時代の寵児として脚光を浴びながら、様々な活躍を見せてきたアーティストです。

美術館を飛び出し、熊本パルコ下通側店頭でライブペイントを開始。
高さ約5mもの大作を11時から14時までの3時間で仕上げてしまうというスケジュールで進んでいきました。
12月の中でも特に冷え込んだ日だったのですが、開始前から大勢のギャラリーが集まっていました。

支持体の布を下ろし、最上部から筆が入り始めます。
バケツを片手に薄黄色を大胆にのせていく日比野さん。
支持体から離れたり、近づいたりを繰り返し、全体を想像しながら筆を入れているようです。

 

青空と木が現れ、動物たちが現れ、徐々に全体像が見えていきます。
鳥、兎、象、そして猿が1匹ずつ画面に登場。
そして、画面左側には「HAPPY」の文字も。
出来上がったのは動物たちが力を合わせて赤い実を取ろうとしている絵でした。

完成時には開始時よりも大勢の方がライブペイントを見学されており、最後は全員で日比野さんに大きな拍手をお送りしました。
その後、日比野さんから今回のライブペイントについてのお話がありました。
絵の題材はブータンの民話。
民話の中では猿も他の動物たちと協力して赤い木の実を取るのだそうですが、この絵では猿だけ離れた場所に立っています。
この猿は人間になぞらえられており、「最近の世界を見ると、人間は協力することを忘れているのではないか」という意味が込められているとのこと。
画面左には「HAPPY」という文字が描かれており、「この作品を通して幸せについて考えてもらえたら」と日比野さん。

このペイントは、パルコ下通側店頭にて12月16日から1月8日の間掲出されます。

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