今年の熊本アートパレードの審査員で、ニッポン画家の山本太郎さんによる講演会を開催しました。
前半は今年の入選作品を1点1点スライドに映しながら講評され、後半はご自身の制作のことなどのお話をしていただきました。
今回、審査を行う上で重要視していたポイントは「心の内から湧き出てくる感情だけで作られたものではない」ということだったと山本さんは語ります。
山本さんが3月まで教鞭を執っていらっしゃった大学は、地域研究に基づいて制作を行うというユニークなところだったそうです。
そういった背景もあり、このアートパレードの審査においても、自分で足を運んで見たもの・聞いたことをもとに制作されている作品に目が止まりやすかったとのことでした。
質問コーナーをはさんだあとは、山本さんの肩書きである「ニッポン画」とは何なのかというお話や、昨年11月から今年2月まで島田美術館で開催されていた展覧会「おもかげものがたり」に出品された新作「熊本ものがたりの屏風」シリーズの制作の裏話などをお話しいただきました。
独自の視点で日本の今を捉え、作品を作り続けている山本さん。今後の活動にも目が離せませんね。