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美術館の日常のあれこれをお伝えします。

G3 vol.133 高浜寛のマンガに登場するアイテムで読み解く19世紀末展 見どころ③

2020.03.06 , ,

コロナウイルス感染拡大防止のため、残念ながら当面閉館となりましたので、開催中の展覧会「高浜寛のマンガに登場するアイテムで読み解く19世紀末(ベル・エポック)-『ニュクスの角灯』、『蝶のみちゆき』…」展の再開を待って下さっている皆様に、見どころを担当学芸員がご紹介していきたいと思います(不定期連載)。

今回は連載中の新作「扇島歳時記」にフォーカスします。こちらのゾーンです。着物から灰入れまで、多種多様なアイテムです(実はこの展示ケースが会場内で一番色々入ってます)。

新作「扇島歳時記」の主人公は、思春期を迎えたたま(『蝶のみちゆき』では幼女、『ニュクスの角灯』では大人として描かれました)。舞台は幕末の長崎、遊郭の見習いである彼女の日常生活が季節の移り変わりとともに描かれます。(季節のアイテムについては次回で触れます)

この展示ケースの見どころは、ずばりアクセサリーです!古代イスラムトンボ玉のネックレス(出品番号9)、チベット・ジービーズのチョーカー(出品番号10)、エッチドカーネリアンのリング(出品番号11)。これらのアイテムは「扇島歳時記」第3話(『コミック乱』2020年3月号掲載)に、ビーズ単体の状態で登場します。それぞれの時代に即したアクセサリーに加工され(マンガでは根付のイメージ)、持ち主に愛され続けたからこそ現代に伝わるアンティークのビーズ。胸に響くものがありますね。チベット・ジービーズはすごすぎるアイテムですので、ぜひ会場でご覧ください!


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