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美術館の日常のあれこれをお伝えします。

G3 vol.133 高浜寛のマンガに登場するアイテムで読み解く19世紀末展 見どころ⑥

2020.03.14 , ,

コロナウイルス感染拡大防止のため、残念ながら当面閉館となりましたので、開催中の展覧会「高浜寛のマンガに登場するアイテムで読み解く19世紀末(ベル・エポック)-『ニュクスの角灯』、『蝶のみちゆき』…」展の再開を待って下さっている皆様に、見どころを担当学芸員がご紹介していきたいと思います(不定期連載)。

今回は『ニュクスの角灯』1巻にフォーカスします。こちらのコーナーです。(出品番号22-32)

まずは原画!
本展の準備中、当初はアンティークメインで構成かな…と思っていたのですが、「マンガ家さんの展覧会ですもの、原画展としての厚みも目指したい!」と考えを改めまして、かなりの点数の原画を展示しております(出品番号23・27・29)。

原画展としてのみどころは、『ニュクスの角灯』1巻から6巻までの執筆期間中の、作画の様々な工夫や研究が原画に残されていることです。つまり、原画の描き方がかなり変化している様子に是非注目いただきたいと思います。1巻の最初は、コマ割りも手書きの線ですが、徐々に色々変わっていくのです…!
原画とあわせて、版下原稿もパネルで展示しておりますので、デジタル原稿との違いも見比べる面白さがあります。版下原稿にはセリフが入っているので、本作を読んだことのない方も、『ニュクスの角灯』のストーリーが追えるように工夫してみました。

また、『ニュクスの角灯』読者のお楽しみのひとつ、コラム「Cabinet of Takahama」も抜粋でご紹介しています。本展開催のきっかけはまさにこのコラムなのです!アンティークの数々とあわせてお楽しみください。

こちらは、ペルシャ絨毯(出品番号24)のための直筆作品解説カードです。猫ちゃん…、さぞかし研ぎ心地が良かったのでしょうね…。

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