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美術館の日常のあれこれをお伝えします。

GIII vol. 139「シーリングファン」
[BGM演奏]宮内優里「換わる音、漂う音」①

2021.04.17 , , ,

GIII vol. 139 本と人と作品の空間を考える04「シーリングファン」のイベントとして、宮内優里さんによるBGM生演奏を行いました。

ギャラリーIII(展示室)とホームギャラリー(図書室)の二つ空間を会場としている「シーリングファン」。
本日のイベントは、図書室でもあるホームギャラリーを会場にして行いました。

熊本市現代美術館内でも最も様々な人が多目的に過ごしていくホームギャラリーは、図書室としての機能も担うマリーナ・アブラモヴィッチの本棚《Library for Human Use》や、天井に設置されたジェームズ・タレルによるインスタレーション《MILK RUN SKY 2002》、そして「シーリングファン」で新たに展示しているやなぎみわの写真《My Grandmothers/ TSUGUMI》といった美術作品があります。

昼頃から宮内さんがセッティングしている段階から、オープンなスペースには人々がふらりと立ち寄り、聞こえてくる音を少しずつ受け取って、各々過ごしているようでした。

午後4時過ぎからBGM生演奏はスタート。はじめは少し緊張感があるような感じでしたが、時間が経つにつれて、読書にのめりこんだり、ゆったりと聴き入ったり、近くの人とちょっと会話をしたり、図書室を出たり入ったりと、人も音も入れ換わりながら、それぞれの時間が過ぎていきました。

BGM生演奏がはじまってから3時間を超えた午後7時30分。ジェームズ・タレルの空の色が、15分間かけてゆっくりと変化していきます。図書室全体は暗くなり、全身が音と光に集中するような別の空間に。
タレルの作品の変化と呼応するように、宮内さんのBGMも細かなリズムを刻みつつ、変化していきました。

貴重な4時間/15分間のBGM生演奏の時間が流れました。

記録動画はこちら

【参加人数45人】


GIII vol. 139 本と人と作品の空間を考える04
シーリングファン
会期:2021年 4月7日(水)–6月6日(日)
会場:熊本市現代美術館 ギャラリーIII +ホームギャラリー*入場無料
BGM:宮内優里(作曲家/音楽家)

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