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美術館の日常のあれこれをお伝えします。

ひびのこづえ展 アーティストトーク「ひびのこづえが語る、服とあそぼ」 開催

2022.07.02 ,

ひびのこづえ展関連イベントとして、アーティストトーク「ひびのこづえが語る、服とあそぼ」を開催しました。ひびのこづえさんのお話を聞く絶好のチャンス、あっという間に定員50名に達しました。

エピソードのひとつとして、コスチューム・アーティストという仕事を始めたきっかけのお話をしてくださいました。大学卒業後に友人と行ったグループ展で、初めて服(シャツ)を作って展示した時、友達が「これを着て記念撮影しよう」と、ひびのさんの作品のシャツを人が着た時に起きた変化、服が立体で動く面白さに気づき、そこからこれをやると決めて始まったとのことでした。

出品作品の「不思議の国のアリス」と「星の王子さま」を話題にした時には、「どれだけ人が見た事のないものに仕立てるか、というのが面白いところ」と、実現のために、早めに衣装プランを出して提案したり、演出家からアプローチをもらったりしながら衣装デザインが決まっていくとお話してくださいました。

ひびのさんが紀伊国屋演劇賞個人賞を受賞された「フェイクスピア」の衣装からは、カラスの衣装についてお話いただきました。舞台の上を駆け回るカラスたちの、風をはらむ衣装を作るにあたり、パラシュートクロスを使用しているとの紹介や(最近お気に入りの素材だそう)、野田さんからは、ひとりひとりが活きるよう、カラスの衣装を全部違うようにしてほしいとのオーダーがあったとのエピソードが紹介されました。

ほか、ご自身が主宰するダンス・パフォーマンスを始めたきっかけや、Eテレ「にほんごであそぼ」のセットのお話など、230点を超える出品作品それぞれの背景のお話を、ダイジェストではありましたが様々な角度からお話くださいました。ひびのさんの仕事に対する情熱的な姿勢にも刺激をもらえるトークでした。

 

 

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