「G3 vol.148 小材啓治 私の風土記展」が、1月18日より始まりました(2023年3月5日まで)。
山鹿出身・山鹿在住の洋画家小材さんの個展として、15点の作品を通じて、ここ20年の画業を紹介します。
小材さんの作品の主題は、古墳と阿蘇です。
古墳の作品は、第55回示現会展で安田火災美術財団奨励賞を受賞した《鍋田横穴古墳》(2002年)や、
日展特選を受賞した《馬と兵士のいる古墳》(2018年)をはじめとして、
さまざまな古墳の壁画のモチーフを引用し、独自に画面を構成しています。
「考古学的なものではなく、風化した岩の色彩やマチエールに刺激を受けてます」と作家は語ります。
阿蘇の作品は、火口壁が題材です。
もちろん、これまでの多くの熊本の作家達が火口壁を描いてきましたが、
第74回示現会展で文部科学大臣賞を受賞した《阿蘇》(2021年)など、
長い長い時間の経過が刻まれる圧倒的な岩の空間をどのように表現するか、
小材ならではのやり方を会場でご確認ください。
写真:本展会場にて