「G3 vol.148 小材啓治 私の風土記展」関連イベントとして、アーティストトークを開催しました。
画題について、好きな画家について、油彩画を描くことについてなど、
様々な角度からの質問に回答いただくことで、
作家のものの見方や、画を描くことに対する姿勢を実感できるトークとなりました。
題材について、近年は阿蘇火口を題材にしているので、
突然、立ち入り禁止になることもしばしばで取材が大変、などの苦労話や、
好きな画家についての、鳥海青児の話題では、
油彩画ならではの画面を削る描き方や、重色へのこだわりも垣間見れました。
「私の作品も、完成すると地味ですけど、下絵を描いている時は、派手派手なんですよ!」と創作秘話もちらり。
重色の話題の展開として、大竹伸朗やゲルハルト・リヒターの作品への興味を語るシーンもあり、
視野の広さを感じさせました。
また、14代酒井田柿右衛門の言葉を引用して、「きれい」と「美しい」との違いに触れ、
昨今の流行は「きれい」を追いかけすぎなのではないか?、という含蓄深い言葉もありました。
話題によってユーモアと実直が交互に表れる、小材さんの巧みな話術によって、
来場者の皆さんは、真剣に聞き入りつつも明るい笑い声を響かせていました。
(開催日時:2023年1月22日 14:00-15:00)