
第30回熊本市民美術展 熊本アートパレード
- 出品受付:
- 2019.3.13(水)・ 2019.3.14(木)
- 展覧会期:
- 2019.3.20(水)〜 2019.3.31(日)
基本情報
-
会期
-
2019年3月20日(水)~ 3月31日(日)
-
休館日
-
火曜日
-
開館時間
-
10:00 ~ 20:00(入場は19:30まで)
※最終日は17:00にて閉場
-
会場
-
熊本市現代美術館 ギャラリーⅠ・Ⅱ
-
主催
-
熊本市現代美術館[熊本市・公益財団法人熊本市美術文化振興財団]
-
協力
-
コラボレーターの会
-
入場料
-
無料
-
審査員
-
都築響一(編集者、ジャーナリスト、写真家)
審査員プロフィール

都築 響一 編集者、ジャーナリスト、写真家
1956年東京生まれ、東京を拠点に活動。
1976年から86年まで、雑誌『POPEYE』、『BRUTUS』にフリーランスの編集者として携わる。1993年、東京の若者が暮らす独創的な部屋を撮影した写真集『TOKYO STYLE』を発表。日本各地の珍妙なスポットを取材した『ROADSIDE JAPAN 珍日本紀行』で、第23回木村伊兵衛賞(1997)を受賞した。2010年には、「HEAVEN 都築響一と巡る社会の窓から見たニッポン」(広島市現代美術館)が開催された。その他の著書に、『独居老人スタイル』(筑摩書房、2013)、『圏外編集者』(朝日出版社、2015)など多数。現在も日本および世界のロードサイドを巡る取材を続行中。
作品募集要項
詳しく見る
審査員講評
熊本アートパレード審査にあたって
-
入賞
-
- アートパレード大賞(熊本市賞):
- ナナイロヒメ《もうここにはいられない》[立体部門]
- 熊本市現代美術館賞:
- 吉本雅俊《練習曲》[平面部門]
- 審査員特別賞(都築響一賞):
- 四宮良三《ティアラ》[平面部門]
- 井手宣通賞:
- 洲﨑悠一《望郷》[平面部門]
- 優秀賞:
-
- 東志朗《(笑)》[平面部門]
- 四宮涼子《天橋立、股のぞき》[平面部門]
- 松元スミカ《負けないで!!》[立体部門]
- ムーミン珠子《海辺のムーミン一家》[立体部門]
- 松藤久子《まいっか♪》[立体部門]
- 奨励賞:
-
- 玲音(れおん)《電柱》[平面部門]
- 吉本伴江《みんな なかま》[平面部門]
- 松永健志《CLEAN》[平面部門]
- 風間一朗《ピアノたのしい》[平面部門]
- 岩本ひさみ《格好悪いから格好いい私》[平面部門]
- 倉岡哲幸《この後彼は気づくだろう》[平面部門]
- 上田愛《Dress code No.040》[立体部門]
- 堀川仁彦《エコ袋》[立体部門]
- 岩下夏歩《I'm Saifu》[書部門]
- 幽翠《世間知らず》[書部門]
-
総出品点数
-
309点
こうしたアマチュアの公募展は、作者の年代も美術経験もバラバラなところがおもしろいところです。「みんな好きでつくっているんだな」「つくりたいというだけでつくってるんだな」という感覚が滲み出ているから。プロフェッショナルな現代美術に要求される(と思われている)コンセプトに依存することもなく。かたちにしたいという表現欲が募って、あるいは余暇の時間を埋めるためなど、直接の動機は様々でしょうが、自分の中の「やってみようかな」という思いからストレートに生み出される表現は、むしろこういう場でこそ出会えるのかもしれません。
絵を描く人たちが10万人いるとしたら、9万5000人くらいはそういうアマチュアです。メジャーではないけれど、マジョリティではある。ハッピーにしてくれたり、いたたまれない感情をいやしてくれたり、生活の中に直接作用するアートというのも、そこにあるのでしょう。だからこそ、美術館でプロの作品ばかりみていると、逆に視点が狭まったり、歪んでしまうと思うのです。「みんなが描いているのはこっちなんだよ」ということを知っておくだけで、アートの世界は格段に広がっていきますから。
僕は美術評論家でも作家でもないので、今回の選定になにか基準があったわけではなくて、ただ直感的に選ばせていただきました。完成度ではなく、単純に「いいな」「気になるな」と思ったものをピックアップしただけで、本当の意味での優劣はありません。すべての応募作が、等しく貴いものだと信じています。
アートも小説も詩も音楽も、みな同じですが、客観的な善し悪しの基準はありません。いつの時代も、評価は恣意的に揺れ動くものにすぎないのだし。大事なことは作り手ひとりひとりが「これがつくりたいんだ!」というみずからの思いを信じ続け、つくり続けること。それしかないのです。