
第32回熊本市民美術展 熊本アートパレード
- 出品受付:
- 2020.9.2(水)〜 2020.9.13(日)
- 展覧会期:
- 2020.9.26(土)〜 2020.11.1(日)
15歳以上(中学生は除く)の熊本市在住・在学・在勤者または熊本市出身者なら誰でも無審査で出品することができるアンデパンダン形式の公募展です。
基本情報
-
テーマ
-
「ポスト投函サイズ」であること
-
出品受付
-
2020年9月2日(水)〜 9月13日(日)[必着]
熊本市現代美術館へ郵送もしくは直接持参
-
展覧会期
-
2020年9月26日(土)~ 11月1日(日)
-
休館日
-
火曜日
-
開館時間
-
10:00 ~ 20:00(展覧会入場は19:30まで)
※最終日は17:00に閉場
-
会場
-
熊本市現代美術館 ギャラリーⅠ・Ⅱ
-
入場料
-
無料
-
審査員
-
明和電機
-
主催
-
熊本市現代美術館[熊本市・公益財団法人熊本市美術文化振興財団]
-
プレス・リリース
-
Art Kiss Letter
審査員プロフィール

明和電機
土佐信道プロデュースによる芸術ユニット。青い作業服を着用し作品を「製品」、ライブを「製品デモンストレーション」と呼ぶなど、日本の高度経済成長を支えた中小企業のスタイルで、様々なナンセンスマシーンを開発しライブや展覧会など、国内のみならず広く海外でも発表。音符の形の電子楽器「オタマトーン」などの商品開発も行う。2016年1月には中国上海の美術館McaMで、初の大規模展覧会を成功させた。2018年にはデビュー25周年を迎え、大分、長崎での個展を開催した。
明和電機によるテーマ発表動画
明和電機によるテーマについての説明
芸術作品の要素は大きくふたつあります。ひとつは「なに“を”表現するか」(コンテンツ)。
もうひとつは「なに“で”表現するか」(メディア)です。たとえば花を描いた絵画があるとします。それはある芸術家が花を見て感動し、その美しさを描きたい!と思って花の絵を描いたものです。この感動して描きたい!と思った部分が「なに“を”表現するか」という部分です。
芸術において、もっとも大切なことは、自分自身で「コンテンツ」を見つけることです。そこが芸術の本質であり、たくさんの芸術家がそこで悩み、試行錯誤をし、独自の表現を見つけていきました。では「メディア」に関しての課題を決めるのはどうか、と考えたとき、これならばいけそうな気がしました。そこでさらにピンとひらめいたのが「ポスト投函サイズ」でした。
応募されるみなさんの作品は、絵画・彫刻・書・映像・メディアアートなど様々だと思いますが、それらがすべて「ポスト投函サイズ」というメディアの課題を通して美術館に集まるというのは、なんとも見てみたい世界です。この美術展を通して、芸術における「コンテンツ」と「メディア」の多様性について、ひとつの視点が見えてくるのではないか?と思いました。
みなさまのご応募をおまちしています。
全文はこちら
作品募集要項
詳しく見る
審査員講評
熊本アートパレード審査にあたって
-
入賞
-
- アートパレード大賞(熊本市賞):
- ながたあさみ《(うろ覚え)思い出の上通》
- 熊本市現代美術館賞:
- 牛島 漁《嘯吹》
- 審査員特別賞(明和電機賞):
- 平田雪乃《ソーシャルディスタンス》
- 井手宣通賞:
- 横山陸渡《愛犬 ひなた》
- 優秀賞:
-
- Horizaki《壱》
- 出田均《炎昼》
- 西生美顕《Stay Home》
- 佐伯彰彦《orbital period》
- 福山裕教《十五の壁》
- 奨励賞:
-
- 耳たぶより少し硬い《様々な JIN men》
- 坂口美果《あなたから 10年後の私へ》
- 髙林泰宏《煩悩の花、咲きました》
- 松野郷子《廻る》
- 亀井純子《時のしおり~生きのこった私 生きぬくエンパワーマイネームで》
- イロムラ図画工作所《たゆたうさんかくは、どこもさししめさない。》
- ル・マンド《つい、結んでみたくなる組紐シューレース》
- kou《軽甲冑》
- 片山千鶴子《「眠っていませんか?」》
- 板東俊成《シュプリーム・ポップ・アディクション!》
-
総出品点数
-
268点(ポスト投函サイズ141点、フリー部門127点)
-
特別出品
-
明和電機 土佐信道《ポスト投函パチモク》
自分で出したテーマでしたが、ここまでバラエティあふれる作品が集まるとは思ってもみませんでした。
まず、会場にどどっと並んでいる作品を見たときにどういう気持ちになったかというと、「気持ち悪く」なりました(良い意味で)。どういうことかというと、ふつう、作品をつくるときには、キャンバスでも木彫でも石彫でも、等身大とか等倍といった、自分が情念をぶつけられるサイズのものに向かって、芸術家は表現をしていきます。しかし、今回は「ポスト投函サイズ」という小さいサイズだったので、そのぶつける情念を、みなさんは一度、この「ポスト投函サイズ」にぎゅっと圧縮しているんです。それが会場で解凍されているため、なんだか人の手紙を読んでいるような、人の内面をもろに見ているような気持ちになりました。それをどんどんどんどん100作品以上見たので、情念にあてられて気持ち悪くなったのです。そこでスタバに行ってコーヒーを飲みました。
そのあと、冷静になって、もう1回作品を見ました。バラエティあふれる作品群の中からどうやって受賞作を選ぼうかなと思ったときに、ふと、そこに送ってきた「ポスト投函サイズ」の箱がありました。「あ、そうか」と。圧縮された作品をこの箱から出したときの驚き、つまり「創意工夫」、まずそれが一番大事だと思い、それを基準にしました。ふつう、展覧会の審査の場合は、「芸術性があるか」ということが第一基準になると思いますが、今回はその前に、箱を開けたときに度肝を抜かれたかとか、その「創意工夫」を第一基準にしました。そのあとに、「芸術性があるか」という順番でもう一度作品を見ていきました。そうすることで、今回の賞を決めました。