第35回熊本市民美術展 熊本アートパレード

第35回熊本市民美術展 熊本アートパレード

出品受付:
2024年1月6日(土)、7日(日)各10:00~17:00
展覧会期:
2024年1月13日(土)~28日(日)

15歳以上(中学生を除く)の熊本市在住・在学・在勤者または熊本市出身者なら、誰でも無審査で出品することができるアンデパンダン形式の公募展です。

基本情報

テーマ

足元の展望台―近所から見える世界

出品受付

2024年1月6日(土)、7日(日)各10:00~17:00

展覧会期

2024年1月13日(土)~28日(日)

休館日

火曜日

開館時間

10:00~20:00(展覧会入場は19:30まで)
※最終日は17:00にて閉場

会場

熊本市現代美術館 ギャラリーⅠ・Ⅱ

主催

熊本市現代美術館[熊本市、公益財団法人熊本市美術文化振興財団]

入場料

無料

審査員

鈴木康広(アーティスト)

審査員プロフィール

鈴木康広
Photo: Timothee Lambrecq

鈴木康広(すずき やすひろ)

1979年静岡県浜松市生まれ。公園の遊具「グローブ・ジャングル」を使用した映像インスタレーション作品《遊具の透視法》、紙の葉が「まばたき」をしながら空間に降り注ぐ《まばたきの葉》、船の航跡で海を開く《ファスナーの船》など、身近なものをモチーフにした作品を数多く手掛けている。主な個展として、2014年に水戸芸術館での「近所の地球」、2017年に箱根 彫刻の森美術館「始まりの庭」、2021年にはイスラエルのティコティン日本美術館にて「BLINKING」を開催。主な国際展として、セビリアビエンナーレ2008、第4回モスクワビエンナーレに出展。第1回ロンドン・デザイン・ビエンナーレ2016では日本代表として展示を行った。日常の見慣れた事象に新鮮な切り口を与える作品によって、世界の見方を問いかける活動を続けている。

作品募集要項

テーマ

足元の展望台―近所から見える世界

人も物もその土地を離れて移動し、あらゆるものがいつでもどこでも手に入る時代。情報として世界にふれることもいつの間にか当たり前に感じるようになりました。そのような現実への違和感をきっかけに、「近所の地球」という視点から身近にあるものを自分なりに捉え直す活動を続けてきました。
子どもの頃は、視野を広げることは大切だとよく言われましたが、大人になるにつれ身近なものほど多くを見逃していることに気づきました。むしろ、ひとりひとりが見逃している「近所」の中に、まだ見えていない魅力的な世界が潜んでいるのではないかと今は感じています。
そのような視点から「足元の展望台」という言葉を今年のテーマにしました。展望台に上ると思わず遠くを見たくなります。でも実のところ、体は足元をあらためて確認し、頭はいつもと違う視点から日常を思い出しているのではないでしょうか。
集まったひとつひとつの作品が、熊本に立つ「足元の展望台」となり、来場者が今まで感じたことのない新鮮な世界が広がることを期待しています。

応募資格

15歳以上(中学生を除く)の熊本市在住・在学・在勤者または熊本市出身者

部門・規格

[平面部門](洋画、日本画、版画、デザイン、写真、書など)
  • 形式①:130cm × 130cm以内
  • 形式②:170cm × 50cm以内
  • ※額サイズを含む。規定サイズ内ならば、連結された組作品も可。
  • ※ヒートンなど展示に必要な金具をつけ、展示可能な状態としてください。
  • ※作品の表面保護が必要な場合はアクリルを使用してください(ガラス不可)。
[立体部門](彫刻、工芸など)
高さ、幅、奥行ともに100㎝以内で、重さ50㎏以内。
[映像部門]
上映時間は20分以内で、スクリーンサイズは50インチ以内。
  • ※モニター及び再生用機器は各自用意し、受付の際に機器再生の手順書を添付してください。

出品点数

1部門につき1点まで(出品料無料)

注意事項

  • ① 材質、形状、技法については基本的に制限しませんが、虫害やカビなどのおそれのあるものの使用は禁止します。 例:食品、生花、ドライフラワー、流木、土など
  • ② 作品の安全性・衛生上の問題や公序良俗に反する点が認められる場合は、出品をお断りすることがあります。
  • ③ 展示・設置場所に関する異議は受け付けません。
  • ④ 出品は1年以内に自身が創作した作品で、かつ受賞歴のないものに限ります。

募集要項・応募用紙

熊本市現代美術館、熊本市役所、各区役所、各まちづくりセンターなどに、募集要項・応募用紙を設置しております。また、以下のPDFファイルをプリントアウトして使用することも可能です。その際には、応募用紙(下記PDF3番目)はかならずA4サイズで出力してご利用下さい。

※PDFファイルの閲覧・印刷には無償のAdobeReaderが必要です。(AdobeReaderダウンロードへ

出品受付

出品受付日時

2024年1月6日(土)、7日(日)[2日間] 10:00~17:00

受付場所

熊本市現代美術館 ギャラリーI
※熊本市現代美術館(びぷれす熊日会館3階)の正面玄関よりお入りください。
※車をご利用の場合は近隣の駐車場をご利用ください(提携の駐車場はありません)。

出品方法

応募用紙【①出品申込書 ②出品票】をご記入のうえ、切り離さずに受付までご持参ください。
書作品を出品される方は、釈文を必ずお書きください。

出品に関する諸注意

  • ※出品者は会場にてお名前(ペンネーム可)と作品名を、入賞者はお名前(またはペンネーム)、作品名、作品画像を報道に公表します。
  • ※来場者による出品作品の撮影およびSNS等への投稿を許可します。
  • ※ご記入いただいた個人情報は厳重に保護・管理します。公的機関から法令に基づき、開示を求められた場合を除き、情報を外部に公開することはありません。
  • ※お預かりした作品の保管については充分な注意を払いますが、天災などの不可抗力による事故の場合は責任を負いません。

  • アートパレード大賞(熊本市賞):1点(5万円、賞状)
  • 熊本市現代美術館賞:1点(3万円、賞状)
  • 審査員特別賞(鈴木康広賞):1点(3万円、賞状)
  • 井手宣通賞:1点(3万円、賞状)
  • 優秀賞:5点(各1万円、賞状)
  • 奨励賞:10点(記念品、賞状)
  • オーディエンス賞:1点(「ミュシャ展 マルチ・アーティストの先駆者」ペア招待券)

作品返却

作品返却日時

2024年1月28日(日)17:00~19:00
1月29日(月)10:00~13:00、16:00~19:00

返却場所

熊本市現代美術館 ギャラリーⅠ

返却方法

出品受付時にお渡しする【返却書】をご持参ください。指定の返却日時に必ずお引き取りをお願いします。(引き取りがない場合は、着払いにて返送。)

審査員講評

今回の審査は、決して簡単なものではありませんでした。多種多様な268点もの作品にどう審査基準を設けるべきか。そもそもアートは比較できるものではないので非常に悩みました。一望して、想像以上に今回のテーマ「足元の展望台―『近所』から見える世界」に応えようという姿勢を見て取ることができました。このテーマは私の制作活動や作品名に由来しており、長くかかわってきたものです。出品作品の中には、私にはまったく気が付かなかった視点がたくさんあり、一人の観客として目を見張るものがあったと同時に、アーティストとして自分自身のテーマにこれまでにないかたちでアプローチできたように感じています。審査というよりは、「一つの展覧会を出品者と一緒に作った」という感覚です。
作品には、作り手が意識して取り組んでいることはもちろん、本人も気づいていない要素が内在しているものです。その魅力を発見できる場になることを願い、そういった「芽」や「きざし」を感じられるものを受賞対象に選びました。いずれも作品そのものがまさに「展望台」となって、見る人に新たな景色や揺らぎを与えています。また審査が終わってから分かったことですが、若い作り手たちも多く入選を果たしています。高い技術や考え抜かれたコンセプトよりも、彼らの等身大の考えや今感じていることが私の胸を打ったのだと思います。アートは観るタイミングによってもその姿を変えるもの。観客の皆さんには、訪れるたびに見え方が変わる「展望台」として作品をお楽しみいただきたいと思います。

アーティスト 鈴木康広

熊本アートパレード入賞作品&審査員講評(PDF形式)

入賞

アートパレード大賞(熊本市賞):
米澤藍《My garden》
熊本市現代美術館賞:
緒方和《取り繕う》
審査員特別賞:
メグ《BEYOND THE NET》
井手宣通賞:
上田津由美《U家の事情》
優秀賞:
  • 佐藤昭《誘致》
  • 赤星由紀子《庭石菖の花時》
  • 田口ジジ《別府湾の海のブルーとケイトーの花のレッド》
  • 石橋奈於《忘れ物》
  • 酒井貴輝《超近視》
奨励賞:
  • 荒川美代子《美里の個性ある産物》
  • 荒木宣男《蓋の中に空を見つけました》
  • 福田勝千《ハワイ行きてェ》
  • 西生美顕《軽宇宙船》
  • 山口紗瑛《誰かの居場所に》
  • kou《でん[伝]》
  • 中原孝《在る》
  • 清島桜穂子《SPIKE》
  • 中村晃貴《子どもの頃》
  • 高月優《見上げてごらん》
オーディエンス賞:
  • ERI《大人の龍と子どもの龍 宝物》

総出品点数

268点(平面部門231点、立体部門35点、映像部門2点)

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