渚・瞼・カーテン チェルフィッチュの〈映像演劇〉
2018.4.28(土)〜 2018.6.17(日)
このたび熊本市現代美術館は「渚・瞼・カーテン チェルフィッチュの〈映像演劇〉」を開催します。これは演劇作家である岡田利規(チェルフィッチュ主宰)が境界のありようをテーマにつくる6 本の〈映像演劇〉によって構成される演劇公演/展覧会です。
〈映像演劇〉とは、岡田が舞台映像デザイナーの山田晋平とともに取り組み始めた新しい形式の演劇であり、投影された映像が人の感覚に引き起こす作用によって展示空間を上演空間へと変容させる試みです。映像はフィクションであり、実在してはいませんが、同時に、役者によって演じられる人物たちは、映像として実在しているのだとも言えます。観る者の想像力と結びついてそれらにリアリティが付与されたとき、展示空間に〈映像演劇〉という上演が発生するのです。
この演劇公演/展覧会のタイトル「渚・瞼・カーテン」は境界の、線や壁といった頑ななものとは異なる柔らかくて曖昧なありようについて想像するための、ヒントになるかもしれない3つの単語を並べたものです。それ自体が「映像」と「演劇」という二つの異なる形式の双方にまたがりつつ新しい質をもった経験を生みだそうとする試みである〈映像演劇〉の観客は、展覧会会場という現実の場所と〈映像演劇〉によって生み出されるフィクションという二つの領域を同時に経験します。
撮影・編集:嶋田好孝
出品作品
-
《A Man on the Door》2017-18 -
《The Fiction Over the Curtains》2017-18 撮影:加藤甫 -
《楽屋で台本を読む女》2017-18 -
《第四の壁》2017-18 撮影:加藤甫 -
《働き者ではないっぽい3人のポートレート》2017-18 -
《Standing on the Stage》2017-18
* 以上全てプロダクションショット © chelfitsch, courtesy of precog
チェルフィッチュ
岡田利規が全作品の脚本と演出を務める演劇カンパニーとして1997年に設立。独特な言葉と身体の関係性を用いた手法が評価され、現代を代表する演劇カンパニーとして国内外で高い注目を集める。
2007年『三月の5日間』(第49回岸田國士戯曲賞受賞作品)にて国外進出を果たして以降、世界70都市での上演歴を持つ。
近年は、海外のフェスティバルによる委託作品製作の機会も増えており、活動の幅をさらに広げている。
制作・出演等
- 作・演出:岡田利規(チェルフィッチュ)・・・ 演劇作家、小説家、チェルフィッチュ主宰
- 映像:山田晋平 ・・・ 舞台映像デザイナー、映像作家
- 会場構成:長坂常(スキーマ建築計画)・・・ 建築家、スキーマ建築計画代表
- 出演:青柳いづみ、安藤真理、太田信吾、大村わたる、川﨑麻里子、吉田庸、塚原悠也(contact Gonzo)
- 企画制作:株式会社precog
- 製作:株式会社precog、一般社団法人チェルフィッチュ、熊本市現代美術館
展覧会情報
-
展覧会期:
-
2018年4月28日(土)~ 6月17日(日)
-
休館日:
-
火曜日 * ただし5月1日(火)は開館
-
開館時間:
-
10:00~20:00
-
会場:
-
熊本市現代美術館
-
観覧料:
-
- 一般:
- 1,000(800)円
- シニア:
- 800(600)円
- 学生(高校生以上):
- 500(400)円
- 中学生以下:
- 無料
*( )内は前売/20名以上の団体/各種障害者手帳(身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳、被爆者健康手帳等、付き添いの方1名も適用)、電車・バス1日乗車券等、JAF会員証、緑のじゅうたんサポーター証をご提示の方
-
主催:
-
熊本市現代美術館[熊本市、公益財団法人熊本市美術文化振興財団]、RKK、熊本日日新聞社
-
協力:
-
公益財団法人熊本県立劇場、市民会館シアーズホーム夢ホール(熊本市民会館)
-
後援:
-
熊本県、熊本県教育委員会、熊本県文化協会、熊本市教育委員会、熊本県美術家連盟、熊本国際観光コンベンション協会、NHK熊本放送局、J:COM、エフエム熊本、FM791
-
助成:
-
一般財団法人地域創造、芸術文化振興基金
-
協賛:
-
株式会社資生堂
-
資材協力:
-
スリーエムジャパン株式会社 コンストラクションマーケット事業部
会場風景
写真:宮井正樹
撮影・編集:嶋田好孝
協力:Re;li、株式会社precog