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美術館の日常のあれこれをお伝えします。

安本亀八《相撲生人形》、大阪で大好評をいただきました!

2025.09.29

この夏、大阪中之島美術館で開催された「日本美術の鉱脈展 未来の国宝を探せ!」(会期:2025年6月21日―8月31日)に、当館所蔵の一番人気作品である安本亀八《相撲生人形》と、初めて館外に出展の安本亀八(3代)《三歳女児 利子像》が出品されました。

展覧会の総入場者数は、91,500人とお聞きしております。たくさんの皆様にご観覧いただけたこと、心より嬉しく感じております。

《相撲生人形》は、この出品に向けて、当館所属の布絵本ボランティアさんに作成を依頼し、半年間かけて衣装(青の上衣)の復元制作を行いました。また、研究者による研究成果により、デトロイトでの組立写真では、衣装が逆だったことが明らかになりましたので、是正しました。確かに見映える…!しかもなんだか、オリンピックの柔道の試合っぽい…?

明治期に、国外のレスラー達によるレスリング(西洋ラスラ)が見世物として行われていたことが引札(ちらし)として残されているので、もしかして、その影響もあるのかもしれないと妄想が膨らみました。(引札は、『国立歴史民俗博物館資料目録(9) 見世物関係資料コレクション目録』(2010年)94頁掲載の1-218「西洋ラスラ」を参照しました。)

しかも!《相撲生人形》は、イラストレーターの井上涼さんによる描き下ろしのイラストが、来場者へのノベルティのシールとなり、無料配布(限定)されました。

《三歳女児 利子像》については、展覧会グッズ開発担当チームに愛され、はがきやサコッシュ、キーホルダーなどのグッズ展開をしていただきました。展覧会スタッフの皆様のご尽力と、それを楽しんでくださった来場者の皆様に心より感謝申し上げます。

先日、熊本に作品が戻ってきましたので、少し長めに収蔵庫でお休みさせる間にメンテナンスなども行い、改めて熊本の皆様にお披露目したいと考えております。

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