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美術館の日常のあれこれをお伝えします。

【報告】「画用紙でランタンを作ってみよう!~ヨーロッパの秋のお祭り「聖マルティンの日」にちなんで~」

2025.11.22

ドイツなどヨーロッパの国々で11月11日に行われる「聖マルティン祭」にちなみ、11月15日にランタンを作るワークショップを開催しました。これは、熊本市のALT(Assistant Language Teacher/外国語指導助手)の発案で、美術館と共同で企画したイベントです。

はじめに、ALTの方より、ドイツでの「聖マルティンの日」について紹介がありました。日本ではほとんど聞いたことないこのお祭り。聖マルティンは、雪の日に凍えていた物乞いに、自身の赤いマントを半分切って与えたという伝説で知られるキリスト教の聖人です。11月11日は聖マルティンの命日といわれ、聖マルティンの演劇が行われたり、ガチョウ料理や“ヴェックマン”と呼ばれる人型のクッキーなどを食べたりするそうです。お祭りのハイライトは大きな焚火。夕方、子どもたちはそれぞれランタンを持って街を行進し、焚火を目指します。ALTの故郷のお母さんが送ってくれた、今年の聖マルティン祭のVTRをみんなで見ました。焚火はキャンプファイヤーのようなとても大きなもので、参加者からも思わず驚きの声が。馬に乗ったマルティン(たしかに赤いマントを着用!)、ランタンを持って行進する子どもたち、音楽隊の様子などを知ることができました。

また、ドイツ以外の国のランタンに関するお祭りについてもお話がありました。アイルランド出身のALTからは、ハロウィンの原型と言われる「サーウィン」の紹介が。おなじみのかぼちゃのジャックオランタンですが、もともとアイルランドではカブで作っていたそう。

またシンガポールでのランタン(ちょうちん)が登場するお祭りとして、とても賑やかな旧正月の様子をご紹介いただきました。

「聖マルティン祭」は、子どもたちがランタンを手に夕暮れの町を行進するお祭りという事で、ワークショップでは画用紙を使ってランタン作りをしました。

まずはじめに、画用紙に色を塗ります。グラデーションカラーに塗る人や、柄を描いている人、にじませて色を塗る人、絵を直接描く人など様々です。作業中も参加者とALTの方々が積極的に交流されていました。

画用紙に色を塗り終え、紙が乾いたら、型紙を使って11枚の正五角形を定規とカッターを使って切り抜いていきます。
小学校低学年のお子さんもいらっしゃいましたが、上手にカッターが扱え、親御さんと上手く協力する事で大人よりも早く作業が進んでいる人もいました。

切り抜きが終わったら、一回り小さな正五角形の型紙を、切り抜いた正五角形の辺の真ん中に合わせて折り、1枚につき5カ所のりしろを作ります。折る作業が全て終わったら、底の方から貼り合わせて組み立てです。その際、内側もしっかりとのりを付けるのがポイントです。

底が出来たら、パーツの角度を合わせて組み立てていきます。2段目になると立体になっていくので、より難易度が上がります。全てのパーツ11枚が貼れたら完成です!!

世界に1つのランタンが完成しました!! 色とりどりでとっても素敵な仕上がり!
・・・ですが、ランタンは明かりを灯してこそ完成!という事で別の部屋に移動してランタンの点灯式を行いました。

ランタンを並べて、キャンドル型LEDライトを設置します。
部屋の電気を消した瞬間「わぁ~~~!!!」という声が上がりました。

明るい部屋で見たランタンの姿とは違い、ランタンから★が浮かびあがります。画用紙の色も淡く見えて素敵な表情に。
暗闇の中でちょっとの間、撮影タイム。

夜が長いこの季節に、お家でこのランタンを灯して、楽しんでいただけたらと思います。

【参加人数8名+ALT3名】

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