CAMKブログCAMK Blog

美術館の日常のあれこれをお伝えします。

福島絵美(アナウンサー)による読みがたり を開催しました

2026.04.29 ,

秀島由己男展の展覧会音声ガイドのナビゲーター福島絵美さん(アナウンサー)に、秀島由己男が一流の作家達と共作した詩画集などを朗読いただきました。

パートナーはピアニストの正源司有加さん、そして秀島作品解説に冨澤治子(担当学芸員)が登壇しました。

秀島由己男のプロフィール紹介ののち、はじめに、秀島が若き日から姉と慕った石牟礼道子とのコラボ作品である詩画集『彼岸花』より、詩「月夜」を朗読いただきました。背景には秀島作品《月夜(詩画集「彼岸花」)》を投影し、この詩の主人公「とんぱはぜ」(むつごろうの小さな種類)の描かれ方の共通点を探りました。

ピアノ演奏:ギロック「月の光」(『抒情小曲集』)より

続いて、石牟礼道子『春の城』より、「第十章 炎上」の最後を一部抜粋して朗読いただきました。スクリーンには秀島の挿絵・原画から厳選して投影しました。うち、《春の城―24》(1998、cat.no.91)は、福島さんから「読むなかで貝が印象に残ったので…」との希望から選びました。貝は、石牟礼作品にも秀島作品にも共通するモチーフです。

ピアノ演奏:坂本龍一「andata」

次に、高橋睦郎とのコラボ作品のひとつである詩画集『われらにさきかけてきたりしもの』を朗読いただきました。この詩画集は、秀島が人生初の海外旅行でベルギー・オランダを訪問した折に、当地の建造物に魅了されて描いた作品群がきっかけとなって発行されたことを紹介しました。この詩画集では「塔」が共通するモチーフです。

ピアノ演奏:ドビュッシー『子供の領分』IV「雪は踊っている」

最後に小泉八雲「ゆきおんな」を抜粋朗読いただきました。投影したのは、出品作品《雪女―新説―》(2010、cat.no.169)で、小泉八雲をテーマにしたグループ展「へるんさんの秘めごと」展(2010)で発表された作品です。この作品は、和水町の風景が背景に描かれており、透明感のある描写が魅力です。

「ゆきおんな」は改めて聞くと哀しくも切ない物語で、福島さんによる迫力満点な朗読に会場内は聞き入っていました。

ピアノ演奏:ギロック「なつかしいヴァレンタイン」(『抒情小曲集』)より

ピアノ演奏:坂本龍一「AQUA」

カテゴリ別一覧Categories

月別アーカイブArchive