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美術館の日常のあれこれをお伝えします。

文化リンクワーカー育成講座 第2回講義 「文化リンクワーカーとは」―「問いと対話から探る 熊本版文化的処方の可能性」を開催しました。

2026.09.18 ,

7月28日に発生した「令和8年熊本地震」により、市職員をはじめとして、多くの方が災害対応に追われました。約1ヶ月半が過ぎた現在、一定の落ち着きを取り戻しつつありますが、災害対応・復興関連業務と同時に、日常業務の平常化も進められており、様々な事案が山積している状態に変わりはありません。

2026年度の「文化リンクワーカー育成講座」第2回目は、こんな時だからこそ、対面で対話を重ねることの重要性の確認が行われた上で、市職員と市民、12名が参加して「文化リンクワーカーとは何か」という根幹的な問いに向き合いました。

講座の前半は受講生が選んだ「文化・アートという言葉の使い方」「効果測定の難しさ」「地震と文化的処方」といった問いを軸にトークセッションが行われました。「文化」の捉え方として、散歩や鼻歌、笑いや感動といった心の余白=「文化的健康」の大切さが共有されたほか、避難所等の現場において、ひと息つける小さな工夫を取り入れる提案など、災害対応に追われる人々の心に寄り添うアプローチが語られました。

後半のグループディスカッションでは、受講生同士でより具体的な議論や提案が交わされました。日常の香りやファッション、料理や笑いまでも幅広くアート・文化として捉え直し、効果測定においても数値に囚われすぎず、自己計測や長期的視点を取り入れる工夫が提案されました。

また被災地支援の観点からは、避難所を閉じるときに文化施設のチケットを渡して次の居場所へつないだり、制度化の枠組みに縛られすぎず現場で説明しやすいツールを活用してはどうかというアイディアがでました。さらに、固定化された「サイクル(循環)」ではなく互いを包み込む「サークル(輪)」のように一人ひとりに伴走するリンクワーカー像が共有されました。

本講座では、市民も市職員も、互いに柔軟な視点を持って、お互いに、そして自らの心に寄り添うアプローチの共創について考える機会になり、熊本ならではの文化的処方を育てていく一歩となりました。

 

日時:令和7年9月18日(金)

場所:熊本市現代美術館

講師:田中一平 東京藝術大学特任准教授・岩崎千夏 熊本市美術文化振興財団 文化的処方推進室長

 

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