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美術館の日常のあれこれをお伝えします。

【報告】文化リンクワーカー育成講座 第3回講義「対話型鑑賞から学ぶ、多様性の理解とファシリテーション」を開催しました。

2026.10.15 , ,

「文化リンクワーカー育成講座 第3回目」は、講師に全国で対話型鑑賞の実践・普及に取り組まれている春日美由紀さんをお招きし「対話型鑑賞」をテーマとした講義およびワークショップを実施しました。
「対話型鑑賞」では、参加者同士が作品を観察して感じたことを言語化し、対話を通じて解釈を広げ、深めていきます。冒頭に行われたのは、誰もが知るゴッホの『ひまわり』を用いた鑑賞ワークでした。「知っていると思っている」その理解がどの程度のものなのか、「見たつもり」の自分にハッとさせられます。また、現在開催中の展覧会「プラカードのために」の会場でも、春日さんがファシリテーターになって対話型鑑賞を行い、絵画のどの点が気になり、どこに魅力を感じているのか、同じ作品を見ているにもかかわらず、一人ひとりの着眼点や感じ方が異なることが、かえって一枚の絵画の重層的な魅力となり、他者への理解への深まりを実感する時間でした。
対話型鑑賞を実際に体験した後は、参加者の中から手を上げた「ファシリテーター」、「鑑賞者(感想を言う人)」と「観察者(様子をメモする人)」の3つの役割に分かれて、実物の作品を前に実践演習をおこなってみました。
振り返りでは、初めてファシリテーターを担った参加者から「意見を引き出し、場を進行する難しさを実感した」という声があがりました。一方で、「ファシリテーションの過程は、実際の会議の司会や進行と重なる部分が多い」「異なる意見を根拠に基づいて受け入れる経験は、職場で部下や同僚の意見を引き出すスキルとして直結する」という感想も聞かれました。
春日さんが一貫して伝えていたのは、他者との理解を深める「何」や「何故」という思考の起点を尊重しながら、相互理解を深めていくプロセスだったように感じます。正解のないアートを介して、伸びやかな知見を獲得し、他者との違いを受け入れる柔軟な思考を培う。その機会は日常にもたくさんあることを気付かされる時間でした。

日時:令和8年10月15日(木)
場所:熊本市現代美術館
講師:春日 美由紀(うるとらまりん主宰)
受講者:熊本市職員9名+市民1名

 

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